第2話 アルフレッドさんの戸惑い

収穫祭へ向けて賑わう街中で、アルフレッドさんとの再会を果たした。

アルフレッド「ここへは迷わずに来られたかい?迎えに行けば良かったかもしれないね」

(アルフレッドさん、やっぱり優しいな……)

○○「大丈夫でした。ありがとうございます」

アルフレッド「ああ……」

アルフレッドさんは、なんだか浮かない様子で……

(アルフレッドさん……?)

顔を覗き込むと、アルフレッドさんがすまなさそうに笑みをつくった。

アルフレッド「今回ロトリアに来たのは、収穫祭で行われる仮装パーティーに招待されたからなんだが……」

○○「はい、そうでしたよね」

アルフレッド「だが少し……気乗りしなくてね」

○○「……どうしてですか?」

アルフレッド「それは……」

アルフレッドさんは、言いにくそうに更に渋い顔になる。

けれど、ひとつため息をつくと、口を開いてくれて……

アルフレッド「実は、来てみたはいいが、どうも参加者は若者ばかりのようだ。……吸血鬼の仮装をする者も多くいると聞いている。それに、いい大人が騒ぐのもどうかと思ってね」

最後には、アルフレッドさんは困ったように苦笑いを浮かべた。

アルフレッド「それに……私なりの装いをしてきたつもりだったが、貴女にも気づかれないくらいだ」

○○「! す、すみません……」

(仮装……)

確かに、アルフレッドさんの装いは、いつもよりも派手やかだった。

口から見える牙と、豪壮なマントが、彼を妖艶なヴァンパイアに魅せている。

アルフレッド「いや、すまないね。私の場合、どうしていいものかと……」

○○「でも……アルフレッドさんなら、吸血鬼の仮装の中でも一番になれるんじゃないでしょうか」

アルフレッド「仮装という意味では、どうだろうか……」

アルフレッドさんは、どこか悲しそうにつぶやいた。

○○「それに……アルフレッドさんと収穫祭に参加できるなんて、楽しみです」

正直にそう答えると、アルフレッドさんは、意外そうに目を大きくした。

アルフレッド「そんな可愛らしい顔をして……貴女は、ずるい人だ」

○○「え?」

アルフレッドさんはくすりと笑い、私の頭を撫でる。

アルフレッド「参加についてはやはり悩ましいが……しばらく一緒に滞在しよう」

○○「いいんですか?」

アルフレッド「ああ、貴女を招待したのは俺だ。楽しんでもらわなくては」

○○「ありがとうございます……!」

アルフレッドさんの表情が優しく微笑むのを見て、幸せな心地になったのだった…―。

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