太陽6話 湯けむりに響くのは……

湯けむりが夕焼けの空へと消えていく…-。

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アルタイル『一緒に温泉に入らないか?』

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アルタイルさんからそう言われ、私はどう答えたらいいか戸惑っていた。

(すごく恥ずかしい……)

頬がこれ以上ないくらい熱くなる。

けれど…―。

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アルタイル『二人でゆっくり過ごせる時間が惜しいと思うのは、俺も同じだ』

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アルタイルさんのあの言葉が、頭をよぎる。

申し訳なさそうに眉尻を下げる彼の顔から、きっと悩んだ末に言ってくれたことが伝わってくる。

(私も……今しかない時間を大切にしたい)

〇〇「……はい」

アルタイル「! ……ありがとう」

私達は見つめ合い、お互い顔を赤くして微笑み合った。

アルタイル「その……じゃあ、どの温泉に入るか決めよう」

辺りを見回して、温泉を探してみると……

アルタイル「これは……『理想の肌になれる温泉』? 美容効果があるのか?」

〇〇「あ、あっちは……『声が変わる温泉』?」

アルタイル「あっちは『体が浮かぶ温泉』か……」

さまざまな温泉に目移りしているアルタイルさんの姿がなんだかかわいくて、つい笑みがこぼれる。

アルタイル「いろいろあるな。勇利達がいたら、楽しんで入りそうだ。 ヴィクトルもきっと、誰が一番長く浮かぶか競争しようかと言い出すだろうな」

〇〇「そうですね。私達も彼らみたいに楽しまないと」

アルタイル「ああ、その通りだ」

さっきまでの恥ずかしさは身をひそめ、私と彼の間には和やかな空気が流れている。

湯けむりの中に、私達の笑い声が響き渡った…-。

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