太陽最終話 探し求めた想い人

夕日が、部屋の中を赤く染め上げていく…-。

○○「その……アルマリは、私のことをどんなふうに言っているんですか?」

執事「それはもちろん、とてもかわいらしい方だと……」

(かわいらしいって……)

気恥ずかしさから思わずうつむくと、執事さんは小さく笑みを漏らした。

執事「○○様を見ていると、アルマリ様の気持ちがわかる気がいたします」

○○「アルマリの気持ち……?」

執事「はい。そのお姿も、お心も……」

○○「そんな……」

執事さんの言葉、そして何よりもアルマリがそう思ってくれているのかもしれないということが、自然と私の鼓動を高鳴らせ、頬や耳を熱くする。

執事「惹かれてしまうのも無理はありません。 ですので…-」

アルマリ「だ、駄目だよ!」

その時、執事さんの言葉を遮るように、部屋の扉が勢いよく開かれる。

そしてそこには、息を切らしながら飛び込んでくるアルマリの姿があった。

○○「アルマリ!」

私は椅子から立ち上がり、見つけてくれた彼の元に駆け寄ろうとする。

けれど……

アルマリ「○○は絶対に渡さないから!」

(えっ!?)

(渡さないって……どういうこと?)

アルマリ「部屋の外まで聞こえていたんだ……○○に惹かれてるっていう、君の言葉が」

(それって……)

アルマリが大きな誤解をしていることに気づき、私は口を開こうとする。

けれどアルマリの勢いは、留まることがなく……

アルマリ「君には、奥さんや子供だっているじゃないか。それに……。 たとえそれがなかったとしても君には……いや、誰にも彼女は渡せない! だって僕は、○○が大好きだから……!」

○○「……!!」

アルマリの言葉を受けて、これまでにないほど大きく胸が高鳴った。

アルマリ「……絶対に譲れないよ」

肩で息をするアルマリが、執事さんを見据える。

すると執事さんは、ふっと目を細めた。

執事「アルマリ様、誤解でございます」

アルマリ「……え?誤解? でも、○○に惹かれてるって……」

執事「詳しくは○○様にお尋ねください」

恭しくお辞儀をすると、執事さんは部屋を出ていく。

そして、その場には私とアルマリだけが残された。

アルマリ「○○……誤解って、どういうこと……?」

○○「うん。実はね……」

怪訝そうに首を傾げるアルマリに、私はこれまでのことを説明する。

やがてすべてを話し終えると、アルマリは耳まで真っ赤になった。

アルマリ「そういうことだったんだ……。 僕……すごく格好悪いね」

アルマリが、居心地悪そうに肩をすぼめながらつぶやく。

けれど……

○○「そんなことないよ。さっきのアルマリ、とっても格好よかった。 アルマリが言ってくれた言葉も……すごく嬉しかったよ」

アルマリ「えっ?それって……」

彼は少しの間、驚いたように目を丸くしていたけれど、その表情は私の大好きな笑顔へと変わっていく。

アルマリ「……ありがとう。君のこと、絶対に誰にも渡さないからね」

アルマリが私をやさしく引き寄せ、そのまま体を包み込む。

誰にも渡さないとばかりに強く抱きしめるアルマリに、私は身を委ね……

彼のぬくもりを感じながら、ずっとこの腕の中にいたいと……そんなふうに思っていたのだった…-。

おわり。

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