太陽最終話 近づく幸せ

私達は、たくさん買い集めたオーナメントをクリスマスツリーにつけていく。

隣に並んでひとつひとつ飾りつける度に、コロレさんとの距離が近づいていくような気がして……

(こんなふうに……コロレさんとのんびり過ごすクリスマスもいいな)

そんなことを考えながら、オーナメントをつけようとツリーの上の方に手を伸ばすけれど……

(これより上は届かないかも……)

諦めようとしたその時、コロレさんがそっと私の手を包み込んだ。

コロレ「そこは高いから、僕がやってあげるね」

後ろから覆うように手を重ねられ、背中にコロレさんの体温を感じる。

(どうしよう……鼓動が)

コロレさんに伝わってしまいそうなほど、胸が大きく音を立てている。

コロレ「はい、できたよ」

〇〇「ありがとうございます……! すごく素敵になりました」

コロレ「ふふっ……ありがとう」

照れたように笑うコロレさんがなんだか愛しくて、幸せな気持ちで私は、次のオーナメントに手を伸ばした…-。

……

クリスマスツリーが完成する頃には、すっかり窓の外は暗くなっていた。

コロレ「楽しいと、時間が過ぎるのが早いね。そろそろお腹すいたよね? 実は、夕食を作ろうと思って準備してたんだ」

〇〇「準備してたって……コロレさんがですか?」

コロレ「うん。出かける前に下ごしらえは終わらせてあって……せっかくだから一緒に作らない? それもなんだか、ホームパーティっぽいでしょ?」

プレゼントにツリー、二人で作る夕食……

今日この日のために彼がたくさん考えて準備してくれたことが嬉しくて、胸がいっぱいになる。

(私もコロレさんに何かしたい……あ、そうだ)

〇〇「あの……ちょっと待っててください」

私はソファに駆け寄ると、コロレさんへのプレゼントを手に取る。

(喜んでくれるかな……)

少し不安を感じながらも、コロレさんへと差し出した。

〇〇「コロレさん……これ」

コロレ「僕に?」

コロレさんは一瞬驚いた表情を浮かべた後、微笑んでそれを受け取る。

コロレ「開けてもいいかな?」

〇〇「もちろんです」

コロレ「あ……手袋?」

コロレさんの表情がみるみる変わっていき、手袋を手に取ると自分の頬へとあてた。

コロレ「暖かい……ありがとう。すごく嬉しいよ。 ……大事にするね」

愛おしそうに手袋を撫でながら、きらきらと輝く瞳を私に向ける。

コロレ「貴方をたくさん喜ばせたかったけど……。 結局手伝ってもらったし、こうしてプレゼントまでもらっちゃったね」

穏やかに目を細めた彼の表情に、胸がとくんと高鳴る。

コロレ「でも……すごく嬉しいし、幸せだよ。ありがとう。 やっぱり〇〇さんは、僕を喜ばせるのが本当に上手だね」

はにかんで笑う彼を見ていると、鼓動がますます速くなっていく。

(それを言うなら、コロレさんだって……)

溢れる想いを伝えたくて、私は彼の服の裾を少し引っ張った。

〇〇「コロレさん……ちょっとだけ屈んでもらっていいですか?」

コロレ「……? うん」

不思議そうにしながらも素直に膝を曲げた彼のストールを掴み……

背伸びをして、コロレさんの頬にそっとキスをした。

コロレ「!」

コロレさんが息を呑むのがわかって、私の頬も熱くなる。

〇〇「コロレさんこそ、私を喜ばせるのが上手です。 私、コロレさんとクリスマスを過ごせて、すごく嬉しくて……幸せです。 ……たくさん喜びました」

熱い頬を自覚しながらそう伝えると、コロレさんの瞳が大きく見開かれて頬が真っ赤に染まっていく。

コロレ「僕も今……喜んでる。 っていうかやっぱり、僕の方が喜んでる気がするよ」

〇〇「そんなことないです! 私の方が……」

お互いに言い合って、顔を見合わせて笑う。

すると、コロレさんが私の手をそっと取り…-。

コロレ「あの……〇〇さん。 今夜、貴方とずっと一緒にいたいんだけど……駄目かな? 幸せのお返し……したいから」

その囁きは、とても甘く私の耳をくすぐって……

〇〇「私も……今夜はずっとコロレさんと一緒にいたいです」

言い終わる前にコロレさんは私を引き寄せると、腕の中に包み込んだ。

舞う雪はいつの間にか深くなり……

私達を二人の世界に閉じ込めるように優しく深く、降り積もるのだった…-。

おわり。

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