太陽最終話 伝え合う想い

幾千もの星の光が、私とシュテルさんに降り注いでいる……

シュテル「君と一緒にいたい。君のことを知りたい……。 〇〇といると、新しい願いがどんどんと生まれる……こうして、今も。 いつの間にか、僕は欲張りになったみたいだ」

ふっと口元を緩ませるシュテルさんに、私も笑みを返す。

〇〇「じゃあ、私も欲張りかもしれません」

シュテル「え?」

〇〇「シュテルさんの願いは全部叶えたいと思うから」

シュテル「君が、僕の願いを?」

〇〇「はい。シュテルさんの願いは、すべて……私の願いでもありますから」

シュテル「君は、本当に……」

星の光を吸い込んだように、瞳を微かに揺らしながら、シュテルさんが私の腰を引き寄せた。

シュテル「なんだか……夢を見ているみたいだ。 素敵な願いをたくさん、見つけられた」

〇〇「一緒に、叶えていきましょう」

どちらからともなく唇を重ね、言葉にできない想いを伝える……

(本当に夢みたい……)

彼の口づけが、心の中をきらきらと彩った。

シュテル「……」

唇を離して目が合った瞬間、二人で同時に困ったように微笑み合う。

シュテルさんの手のひらが、私の髪をそっと撫でた。

シュテル「君の瞳に映った僕は、君と同じ顔をしている。 ……僕達は、同じ気持ちみたいだな」

〇〇「ふふ……そうですね」

心が通じ合っていることがわかり、愛しい想いがさらに高まる。

どんな一瞬さえ見逃したくなくて、私とシュテルさんは見つめ合った。

〇〇「すごく嬉しいのに……なんだか、くすぐったいです」

(不思議な感覚がする……)

シュテル「ああ。この感情に名前があるのか、僕にもわからない。 だけど……今、これだけは伝えたいと思う」

シュテルさんの甘い声色に、力強い響きが加わった。

次の瞬間、シュテルさんと私の手が繋がって…-。

シュテル「ありがとう、〇〇。僕と出会って、同じ時を過ごしてくれて。 君が、今の僕の始まりだ」

(シュテルさん……)

シュテルさんが浮かべる優しい微笑みに引き出されるように、私も想いが溢れ出してきた。

〇〇「……私だって同じです。 私の方こそ、たくさんのありがとうを……伝えたいです」

シュテル「……充分だ」

私の気持ちを受け止めてくれた彼の表情は、とても満たされている。

シュテル「言っただろう? 君の光は、すべて僕に届いているって」

シュテルさんが私を抱きしめた、次の瞬間…-。

〇〇「あっ!」

シュテルさんの肩越しに、一筋の流れ星が見えた。

私の視線を追って、シュテルさんも夜空を仰ぐ。

シュテル「本当に、君と出会った夜みたいだ。 ……ここから、君と僕の未来が始まるんだな」

(この先も、シュテルさんと一緒にいられる)

ずっとずっと望んでやまなかった私の想いが、心の中で確かな輝きを帯びる。

(続いていくんだ……)

実感の込もったシュテルさんの言葉に、胸が温かくなる。

流れた一筋を追うように、私達の頭上を、流れ星が幾重にも連なって弧を描いた。

〇〇「綺麗……!」

シュテル「きっと、たくさんの人々の願いが、乗っている」

〇〇「シュテルさんも何か願い事をしますか?」

シュテル「……」

シュテルさんは首を横に振った後、私に微笑みかける。

シュテル「自分の力で……。 いや、君と二人で」

〇〇「……はい」

息を呑むほど美しい彼の顔が、ゆっくりと近づいてくる。

甘い予感を覚えてまぶたを閉じた瞬間、星屑時計が揺れる音がして…-。

シュテル「愛してる」

(シュテルさん……)

優しく触れあった唇から、穏やかな温もりが体中に広がっていく。

私達の未来を照らしてくれるように、夜空では一等星が輝いていた…-。

おわり。

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