太陽7話 輝きを放って

満天の星の下を、柔らかな風が駆ける。

シュテルさんの白銀色の髪が揺れ、星屑のように煌めいた。

―――――

シュテル『僕はきっと……変わったんだ』

―――――

シュテルさんが夜空を仰ぎながら、ゆっくりと言葉を紡ぎ出す。

シュテル「星を眺めながら、昔の僕が思っていたのは……それと同じだけの数の願い。 ひとつひとつ叶えに行こう。それだけが心にあった。 でも、今は少し違う」

シュテルさんの澄んだ眼差しが、瞬く星々から私へと向けられる。

〇〇「どう違うんですか……?」

問いかけた私に、シュテルさんが優しく微笑む。

シュテル「その願いが生まれた理由、込められた想い……。 願いの先にある『人』のことも、深く思うようになった。 君の影響だ」

そう語るシュテルさんの声は、しなやかな強さを持っている。

不意に話を向けられた私は、思わず目を見開いた。

(私の……?)

言葉の意味を掴み切れないでいると、彼はそのことすら見透かしたように微笑んで……

シュテル「君に出会って、今まで触れたことのない感情を知った。 ……誰かを強く想う気持ち。 君と過ごすうち、新しい僕が生まれたんだ」

(私といて、そんなふうに感じてくれていたんだ……)

シュテルさんは、満ち足りたような笑みを浮かべている。

彼のひときわ美しい表情が、私の想いも引き出して…-。

〇〇「私こそ……シュテルさんからたくさんのことを教えてもらいました。 何よりも純粋で、尊い感情を…-」

星がこぼれるように溢れた言葉が、そこで不意に途切れる。

(どうしよう……上手く言葉にできない)

シュテルさんに伝えたい想いが、募りすぎてしまった。

もどかしさを感じた、その時……

シュテル「……大丈夫。伝わっている」

シュテルさんが私の手を包み込み、そっと気持ちに寄り添ってくれる。

〇〇「……シュテルさんは、なんでもお見通しですね」

私の言葉に応えるように、シュテルさんの手に力がこもった。

彼の想いが伝わってくるような気がして、胸が少しずつ鼓動を速めていく。

シュテル「君の想いは、昼に瞬く星だ。 見えなくても、そこにある。決して消えることのない光…-」

シュテルさんが目を細め、愛おしげに私を見下ろした。

シュテル「その光は、僕をずっと導いてくれた。 でも、もうただ導かれるだけじゃない。 光が指し示すその向こうを、もっと知りたいと……そう思う」

シュテルさんの瞳に映る星の海に、私が浮かんでいる……

このまま時が止まってほしいと願うほど、美しい瞬間を私は目にしていた…-。

<<太陽6話||太陽最終話>>