太陽6話 助力

反乱を引き起こした謀反者の男が、重病だとの報せが入った。

雷さんは報告を受け、考え込んでいたけれど……

雷「あの男が、病、か……」

ぽつりと、雷さんは悲しむように言葉をこぼして顔を上げた。

雷「……薬を用意しろ」

雷さんの言葉に、家臣の方達がどよめいた。

雷「王家専属の薬師に頼めば、何とかなるかもしれないからな」

(敵である人に、薬を……?)

従者1「恐れながら雷様……そのようなことをする必要が、一体どこに…-」

雷「あの男の起こした謀反と、病とは別の話だ」

私の表情を察してか、雷さんが言葉を発した。

雷「俺は、あの男に死んでほしくはない」

○○「雷さん……」

少し声音が小さくなった彼を、見つめると……

雷さんは、まるで照れてでもいるかのようにさっと視線を逸らした。

雷「……夢見も悪くなりそうだからな。 俺にできることがあったのに、死なれたのでは。 それに、これをきっかけに奴が思い直せば、和平の道もあるやもしれん」

(雷さん……)

従者2「お優しすぎます! せっかくこの謀反を終わらせる絶好の機会なのに…-」

従者3「その通りです雷様!」

次々に、家臣の方達が雷さんに詰め寄るけれど……

雷「黙れ! 俺がそうすると決めたのだ!」

その言葉に、その場が水を打ったようにしんと静まり返る。

○○「……私は、素敵な考えだと思います」

心からの言葉だった。

雷「○○……」

雷さんは目を細め、ひとつ深く頷いた。

それから、居住まいを正すと、改めて口を開いた。

雷「ここまで関わらせてしまったからには、話しておきたい……。 いや、聞いてほしいことがある」

雷さんは、改めて私に向き直った…-。

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