第1話 スイーツフェスティバル

チョコレートの国・ショコルーテ 陽の月…―。

シュニー君からお誘いの手紙をもらい、私が会場であるこの国にやってきた。

○○「これが、ワールドスイーツフェスティバル……」

毎年、世界各国で開催しているというお菓子の祭典…―。

店先には色々なお菓子が並び、町は甘い香りに包まれていた。

○○「街全体がお祭りみたい」

ガイドブックを見ると、会場はもう少し歩いた先にあると書かれている。

けれど、街はすでにたくさんの観光客で賑わっていた。

(会場はもっと賑やかなのかな)

今回、私はスノウフィリアの第三王子であるシュニー君に呼ばれて、このお祭りに来ることになった。

(シュニー君は、もう来てるかな)

想像するだけで、胸が高鳴っていく。

私は人の流れに押されるように、シュニー君との待ち合わせ場所を目指した。

……

………

待ち合わせ場所まで来ると、辺りを見渡す。

○○「シュニー君、どこだろう……」

会場近くにさらに人が増え、シュニー君と会えるのか少し不安になってくる。

その時…―。

シュニー「下僕のくせに遅いぞ!」

○○「シュニー君」

名前を呼ばれ振り向くと、シュニー君が腕を組んで私を見上げていた。

シュニー「どうやらちゃんと手紙は届いたみたいだね」

○○「はい。誘ってくれてありがとうございます」

シュニー「お前にもこのフェスティバルを見せてやろうかと思って」

○○「だってお前は僕の下僕なんだから」

(下僕……)

シュニー君は、出会った当時から私を自分の下僕と呼んでいた。

(目覚めさせた褒美だと言っていたけど……せめて友達だったら嬉しいんだけどな)

シュニー「それで、お前。ガイドブックは読んできたんだよね?」

○○「ガイドブックですか?」

シュニー「その様子だと、読んでないか、か……」

シュニー君は目を細めるとため息を吐く。

○○「すいません……」

シュニー「僕の下僕なんだから、それぐらいしっかりできるようにしてよね」

○○「はい……気をつけます」

シュニー「まぁいいや、ガイドブックはお前を待っている間に読んだしさっそく行くぞ」

私の腕をつかむとシュニー君は足早に歩き始めた。

○○「え? 行くってどこに?」

シュニー「もちろん、お菓子を食べに行くに決まっているでしょ。他に何があるっていうの? 店はたくさんあるんだからね。こうしている時間ももったいない」

シュニー君は顔だけ振り向くと、当然と言わんばかりに微笑んだ。

(シュニー君、とっても楽しみにしていたんだ……)

そのことに気がついて、私はつい笑ってしまった。

(どんなお菓子が並んでいるんだろう)

甘い香りが、私の胸をいっそう高鳴らせた…―。

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