第1話 優しいキス

儀礼の国・プルトー 宙の月…―。

空が青く澄み渡っている昼下がり……

レジェ王子を目覚めさせたお礼にと城に招待を受けた私は、その豪壮な雰囲気に、すっかり飲み込まれそうになっていた。

(立派なお城……緊張する)

??「○○さん、待っていたよ」

振り向くと、ブロンドの髪をなびかせて微笑む男性の姿。

○○「レジェさん!」

その端正な顔立ちに思わず瞬きをして、呼吸を整える。

○○「お……お招きいただき、ありがとうございます」

(……緊張してうまくお話しできない)

レジェ「呼び捨てで大丈夫だよ。僕も、呼び捨てにしていいかな?」

○○「は、はい……」

レジェ「では、改めて」

(え……?)

レジェはそっと膝を曲げてお辞儀をすると、恭しく私の手を取った。

(こ……これは……?)

レジェ「○○、我が国へようこそ。来てくれてうれしいよ」

○○「……っ!」

レジェが私の手の甲にそっとキスを落とした。

○○「こ……こちらこそ、ありがとうございます」

突然のことに心臓が大きく音を立て、私はしどろもどろに返事をした。

レジェ「では、○○の部屋へ案内しよう」

そんな私に、レジェは優しい笑みを送ってくれる。

○○「よろしくお願いします」

彼は私に背を向けて歩きだし、私は胸にそっと手を当てた。

レジェの透けるようなブロンドの髪を見つめる。

(綺麗な人……)

彼から出る見えない糸に引かれるように、私も廊下を進んでいった…―。

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