月6話 二人だけの思い出を

揺らめく提灯の灯りが、情緒豊かな湯元の街を照らしている…-。

(アルタイルさんと一緒に温泉って……)

頬に、一気に熱が集まっていく。

(私もアルタイルさんとゆっくりしたいけど……)

言葉を紡げずにいる私を、アルタイルさんは優しい眼差しで見下ろした。

アルタイル「すまない。困らせるつもりはなかったんだ……」

〇〇「いえ、そんなこと…-」

アルタイル「お前とゆっくり過ごしたい気持ちは嘘じゃないが、少し羽目を外しすぎた。 そんな顔するな。さっき言ったことは忘れてくれ」

微笑を浮かべて話すアルタイルさんは、どこか寂しそうで……

気づけば、彼の言葉を遮るように声を上げていた。

〇〇「私も同じ気持ちです」

アルタイル「え……」

〇〇「私も……アルタイルさんと思い出を作りたいです」

(次は、いつ会えるかわからない。一緒にゆっくり過ごせるかどうかもわからないから……)

(せっかくなら、この場所でしかできないことを一緒にしたい)

〇〇「会えない時も今日のことを思い出して、楽しい気持ちになれるように」

すると……寂しげだった彼の表情が一変して、柔らかな笑みが顔いっぱいに広がっていく。

アルタイル「ありがとう、〇〇」

心から嬉しそうに笑う彼を見て、鼓動が速まっていくのを感じていた…-。

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