月7話 手作りはお嫌?

○○「シュニー君・・・・・・」

シュニー君は少しムッとしたように頬をふくらませ、私を見据えた。

(シュニー君、なんだかおこっているように見えるのは・・・・・・気のせいかな?)

シュニー「一人でどこまで行く気?」

○○「あ・・・・・・」

(そう言えば・・・・・・)

何かいい物がないかと歩いているうちに、シュニー君がいる場所からだいぶ離れてしまっていたらしい。

シュニー「勝手に一人でどこかに行かないでよね」

○○「ごめんなさい・・・・・・」

シュニー君は、少しすねた様子で私のことを見上げてくる。

シュニー「まったく・・・・・・主人の許しも無しに行っちゃうなんて」

(もしかして、一人残されたのが寂しかったかな・・・・・・?)

そんな気がして、少し微笑ましい気持ちになってくる。

思わず笑いそうになって、口元を引き締めた。

(危ない。また子ども扱いしたって怒られちゃう・・・・・・)

シュニー「それで? 何を見ていたの?」

○○「そうだ、シュニー君。おもしろい物を見つけたんですよ」

シュニー「おもしろい物?」

○○「これです」

シュニー君は私が指さす方へ視線を移した。

シュニー「これって・・・・・・おまんじゅう? おまんじゅうならさっきも食べたでしょ」

○○「そうなんですけど。ここではおまんじゅうの手作り体験が出来るんですよ」

シュニー「手作り?」

○○「自分達で作るんです」

シュニー「何それ! 自分達で作るなんて、商人と同じことをやれっていうの?」

○○「だめ・・・・・・ですか?」

シュニー「高潔なる雪の一族が商人の真似事なんて・・・・・・」

シュニー君の機嫌がみるみるうちに悪くなっていく。

(だめだったみたい・・・・・・)

○○「お店の人の真似かもしれないですけど・・・・・・。 でも、自分で作って食べるって楽しいですよ」

シュニー「お前は自分で作ることがあるの?」

○○「クッキーとか、パンケーキなら」

シュニー「ふーん・・・・・・」

○○「自分で好きな大きさにも味にもできるし、でき上がった時はすごく嬉しいんです。 それに、世界で一つだけの自分のお菓子になりますから」

シュニー「へえ・・・・・・」

シュニー君はジッとお店を見つめたまま、気のない返事をした。

(やっぱり、ダメかな・・・・・・)

シュニー「わかった」

○○「え・・・・・・?」

シュニー「お前がそこまで言うのなら、やってあげてもいいよ」

○○「シュニー君・・・・・・」

シュニー「早く、店に行くよ」

○○「はい・・・・・・!」

シュニー君に腕を引かれ、私達はお店に向かった。

(おまんじゅう作り、気に入ってくれたらいいな)

私の胸は、期待に膨らんでいった・・・-。

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