月5話 小さなコンサート

続く日々…―。

執事「レイス様―!」

(いいのかな……?)

レイスさんは、お付きの使用人さん達をまいて、隠れてばかりいる。

レイス「走って。王座の奪い合いに巻き込まれたらたまらないからね」

ふっと笑いながら、彼は私の手をひいて駈け出した。

外に出て人目につかない場所にくると、レイスさんは安心したようにベンチに座る。

レイス「今日も空が綺麗だね」

美しい夕焼けに目を細めながら、彼はヴァイオリンをケースから取り出した。

レイス「どんな曲が聴きたい?」

○○「……」

(本当にいいのかな……?)

答えずにいると、彼は目を閉じてヴァイオリンに弦を当てる。

彼が右手を引くと、まるで鳥が美しい声で歌うような音楽がながれ出した。

○○「わあ……」

鳥たちが集まってきて、側の木々に止まる。

レイスさんは、心から幸せそうに微笑んだ…―。

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