月6話 一緒に帰ろう

しばらく見つめ合った後、グレイシア君の方が先に目を逸らした。

その視線の先にあるのは、スノウフィリア城…―。

(さっき、城へ戻るように言われてたみたいだけど……)

○○「あの……大丈夫ですか?お城、戻らなくて」

グレイシア「どうするかな……」

軽く腕を組んだグレイシア君の指先が、きゅっと握りしめられる。

(グレイシア君……一人じゃ戻りにくいのかな?)

私は少しだけ勇気を出して、グレイシア君に微笑んだ。

○○「大丈夫ですよ、一緒に行きましょう? お兄さん、きっと心配してますよ」

グレイシア「お前が一緒に?」

○○「はい」

グレイシア君は意外そうにまばたきを繰り返す。

(ついてくるなって、言われるかな……)

グレイシア「……」

グレイシア君はしばらく黙った後、

何かを振り切るかのように、もう一度スノウフィリア城の方角に顔を向けた。

グレイシア「そうだな、戻るか。ずっと会わないわけにもいかないもんな」

グレイシア君の言葉に、私は頷く。

こうして私達は城へと二人で赴くことになった。

厳めしい城門をくぐり、ついに城の人々にグレイシア君が姿を見せる。

女官「まあ……!」

スノウフィリアの大臣「な、なんと……!」

城の人々が、驚き一色に染まった…―。

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