月6話 本当の結末

ミステリアムの国へ来て、早々に起こった怪事件は、グレアム君と、彼のお祖父様が、私の歓迎のために仕組んだミステリーツアーだった。

……

グレアム「タイミングが悪かったんだ。お祖父様の」

グレアム君は、ぶつぶつ文句を言いながら、私を別室へと連れて行った。

機嫌の悪くなってしまったグレアム君に……

○○「でも、皆さんが協力して、あんな仕掛けを用意してくれて、嬉しいです」

励ますように明るく、声をかけた。

グレアム「……」

けれど、彼の気分は晴れないようで……

グレアム「俺としたことが……完璧に終わらせたかったのに」

○○「あの、私は十分に驚きましたから。そんなに肩を落とさなくても……」

グレアム「……慰め?」

○○「え……?」

グレアム「そういうのいらないから。俺には必要ない」

グレアム君が、親に叱られた子どものように、拗ねた声を出す。

グレアム「俺はもっと、完璧な筋書きが書けるはずなんだ。書くのと演じるのが違っただけで……」

○○「あ、あの、グレアム君、私はそんなつもりじゃ……」

グレアム「まあ、いいよ。どちらにせよ、ここが本当のエンディングだ。 筋書き通りなら、この部屋で犯人を暴く予定だったからね」

そう言うと、グレアム君は気を取り直したように、指先で髪をいじったのだった…―。

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