月6話 閉じられた心

それから…―。

フォルカーさんの周りには、いつも張り詰めた空気が満ちていた。

(エリックさんがフォルカーさんを陥れたって、噂になってるけど……)

心配で思わず、彼の職場に足を運んでしまうと……

フォルカー「何をしている! そんなことは必要ないと言っているだろう!? 一人でしたほうがいい。しばらく誰も立ち入るな! 全て一人でする」

廊下まで聞こえてくる怒鳴り声に立ち止まっていると、追い出されたらしい事務官の人達が部屋から出てきた。

事務官1「取り付くしまも無いって感じだな」

事務官2「ああ。ちょっと焦り過ぎじゃ……」

ひそひそと交わされるその会話が、私の胸をますますざわめかせた。

(フォルカーさん……)

開け放たれた扉から顔を覗かせ、そっと中の様子を窺う。

〇〇「あの……フォルカーさん、大丈夫ですか?」

フォルカー「っ……問題ない。一人にしてくれ」

険しい顔つきのまま、フォルカーさんは冷たく言い放った。

フォルカー「……他人とわかり合えるはずなどない。 もっと……もっと、厳しい体制を敷くべきであり……」

その後、ひとり言を言い始めたフォルカーさんが心配でたまらなかったけれど、私は彼にかける言葉を見つけられないままでいた…―。

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