月5話 飛翔

それから、数日後…-。

〇〇「今、翼の羽ばたく音がしたような」

ダルファー「……」

――あ・け・て――

そうジェスチャーで促され、私は慌てて窓辺に駆け寄った…-。

〇〇「窓からなんて、どうしたんですか?」

驚いている私に、羽をたたんだダルファーが近づいてくる。

ダルファー「キミを攫いに来たんだよ」

〇〇「えっ」

膝の裏に腕が差し入れられたかと思った瞬間、ダルファーに軽々と抱き上げられた。

〇〇「……!」

浮遊感が怖くて、ダルファーの首に両手でしがみつく。

ダルファー「いいね。そのまま落ちないように掴まってて」

私を抱えたまま、ダルファーがふわっと浮き上がる。

彼の羽が再び大きく広がり、窓から飛び出したときには、心臓が止まりそうだった。

(飛ぶの……!?)

ぎゅっとダルファーにしがみついて、私は目を固く閉じた…-。

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