月5話 フラフを追いかけて

フラフを追ってアヴィの城を出た後……

〇〇「フラフ! ま、待って!」

フラフはとてとてと、一切休むことなく歩き続けている。

門兵の目を盗んで城から抜け出して、気がつくと街まで来てしまっていた。

昼間は賑やかなのに、夜はしんと静まり返っている。

(ちょっと怖い、かも……)

でも、このままフラフが帰ってこなかったら、きっとアヴィは悲しむ。

私は勇気を出して、後を追った。

その頃……

アヴィ「どこいったんだ、あいつ!」

城中どこを探しても〇〇の姿がなく、アヴィは焦っていた。

侍女に聞けば、手当てはきちんと受け今夜はすでに休んだはずだと言う。

アヴィ「まさか……」

胸騒ぎがする。

アヴィは中庭に目をやった。

ちいさな青紫色の花弁が、何かを訴えるようにさわさわと揺れている。

彼女も、この花を美しいと言ってくれた。

アヴィ「こんな夜に……もし何かあったら……」

柔らかな笑顔を思い出して、ぐっと奥歯を噛みしめた。

アヴィの心は、いつしか〇〇のことでいっぱいになっていた…―。

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