第5話 赤い頬のお願い

クリスマス・サーカスの話をした後、コロレさんは何かを考え始めてしまった…-。

時折耳たぶに触れながら、腕組みをしたまま黙り込んでいる。

(コロレさん、考え事を始めると何も目に入らなくなっちゃうから……)

〇〇「おいで、すふれ」

すふれに声をかけると、私の膝に手をかけて嬉しそうにじゃれてくる。

すふれと一緒に、コロレさんを見守っていると…-。

コロレ「〇〇さん、あのね…-」

意を決したように、コロレさんが口を開いた。

頬を赤らめて瞳を彷徨わせた後、まっすぐに私を見つめる。

コロレ「クリスマスは僕と一緒に過ごしてほしいんだけど……駄目、かな?」

〇〇「え……」

突然の誘いに、ドキドキと心臓が早鐘を打つ。

コロレ「クリスマスが大切な人と過ごす日なら、僕は貴方と過ごしたいなと思って……」

真っ赤になりながら告げられる真摯なその言葉に、胸の奥から嬉しさが広がっていく。

〇〇「大切な人……」

(私もコロレさんとクリスマスを一緒に過ごしたいと思っていたから……すごく嬉しい)

〇〇「あの、私でよければ……」

頬が熱くなるのを感じながら、彼の目を見て答える。

コロレ「本当……? ありがとう。嬉しいな」

〇〇「あの、楽しみにしてます」

コロレ「僕、頑張るね」

〇〇「え?」

真剣な表情を見せるコロレさんに首を傾げると……

コロレ「あっ……ううんなんでもない。気にしないで」

彼は誤魔化すように、再びすふれと遊び始める。

その姿を眺めながら、私は彼が言った『大切な人』という言葉を、何度も思い出していた…―。

……

数日後…-。

私はコロレさんとの待ち合わせ場所に向かって、ショコラベリィの街を急いでいた。

(コロレさんに合うような服を選んできたけど、おかしくないかな?)

待ち合わせ場所には、すでにコロレさんが来ていて……

〇〇「コロレさん、お待たせしました……!」

はやる気持ちを抑えきれなくて、私は彼の方へと駆け寄った。

コロレ「ううん、待ってないよ。僕も今来たところ。 なんだか今日、いつも以上にすごく……かわいいね」

〇〇「あ、ありがとうございます……」

赤い頬で少しぎこちない会話を交わした後、コロレさんが照れながら私の手を取った。

コロレ「い、行こうか」

〇〇「はい……」

色とりどりの装飾が施された、甘い香りのするその通りは、初めてのクリスマスを共に過ごす私達を、温かく迎えてくれているような気がした…-。

<<第4話||太陽覚醒へ>>||月覚醒へ>>