第2話 クリスマスケーキ

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コロレ『最後の仕上げは、まだ内緒だよ。 お茶を飲みながら楽しみに待っていて』

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コロレさんを待ちながら、私は客間で温かな紅茶に口をつけた。

(おいしい……)

コロレさんが選んでくれたその紅茶は、ほんのりスパイシーな香りがする。

〇〇「何が入ってるんだろう? シナモンと、あとは……」

??「クローブと、オレンジのドライピールも入ってるよ。体が温まるかと思って」

不意に後ろから声がして振り返ると、コロレさんが部屋に入ってきたところだった。

コロレ「待たせちゃってごめんね。 でも、きっと〇〇さんに喜んでもらえるケーキになったと思うよ」

(どんなケーキなんだろう?)

期待に胸が膨らむ。

コロレ「さあ、ご覧あれ」

胸を張ったコロレさんがワゴンに乗ったお皿の蓋を取ると……

〇〇「……かわいい!」

色とりどりのベリーがふんだんに乗せられたチョコレートケーキが現れた。

コロレ「クリスマスの話をリカ達から聞いて作ってみたんだけど……」

ケーキの上には、マジパンで作られたサンタやチョコレートでできたヒイラギの飾りが乗っていた。

コロレ「こういう感じで合ってるかな……?」

少しだけ自信なさげにこちらをうかがうコロレさんに、私は大きく頷いてみせる。

〇〇「まさにクリスマスらしいケーキです。おいしそうですね」

わくわくしながらそう言えば、コロレさんが照れたように笑った。

コロレ「ふふっ……よかった。 どんなケーキを作ったら貴方が喜んでくれるかなって考えながらレシピとデザインを決めたから」

(コロレさん……)

(そんなふうに考えてくれたなんて……嬉しいな)

コロレ「じゃあ、食べようか。 貴方から、クリスマスの話をたくさん聞きたいと思ってたんだ」

ケーキを切り分けながら、コロレさんがサンタを指さした。

コロレ「サンタさんってこういう感じ?」

〇〇「はい。私の知ってるサンタクロースにそっくりです」

優しい笑顔がどことなくコロレさんに似ているサンタの飾りを見ながら、私はこれから始まる二人だけの時間に胸を躍らせていた…-。

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