第1話 特別な時間の始まり

澄み切った青い空と清々しい空気が、私を緊張感から解放してくれる。

夢の力の強まりを称え開催された、『ワールドサロン』…-。

(とても厳かで、いい式だったな)

トロイメアの姫として、ワールドサロンのとある式典に参列した私は、同じく出席していた彼と一緒に、会場を後にした…-。

シュテル「〇〇、少し休むか?」

私の隣を歩くシュテルさんが、気遣うように声をかけてくれる。

〇〇「いえ、大丈夫です」

(緊張してたせいで、少しだけ疲労感はあるけど)

(それよりも、今は楽しみな気持ちの方が勝ってる)

私とシュテルさんは、これから二人でワールドサロンを巡る約束を交わしていた。

(シュテルさんと過ごせるなんて、すごく嬉しい)

シュテル「……」

不意に、頭上でシュテルさんがくすりと微笑む気配がする。

顔を上げると、星空を思い起こさせる青い瞳が私を見つめていて…-。

シュテル「今、君の声が聞こえた」

〇〇「え……?」

シュテル「僕と一緒にいたいという、願いの声だ」

(伝わっていたんだ……恥ずかしい)

願いを叶える力を持つシュテルさんには、私の想いが自然と届いてしまう。

熱を宿した私の頬を見て、彼は優しく目を細めた。

シュテル「僕も、君と一緒にいたいと思ってる。 君の行きたいところへ行こう。 おいで」

差し伸べられたシュテルさんの手は、透き通るように白く美しい。

ワールドサロンで過ごす、シュテルさんとの特別な時間…-。

甘やかな感覚が心に広がることを感じながら、私は彼の手を取ったのだった…-。

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