月5話 突然の雨

波の音が遠くでさざめいている…-。

彼の指が私の頬を撫で、そっと耳の後ろに回された。

〇〇「……っ」

その時……

〇〇「え!?」

灰色の空から、突然激しい雨が降りつける。

アピス「……ひどいな」

そう言って、アピスさんは、持っていた私の傘を広げた。

激しい雨が傘を叩き、傘をさしていても、水しぶきが服を濡らしていく。

〇〇「車まで走りましょう」

アピス「これだけ振ってたら、走ったって同じだよ」

そう言って、彼は私の肩を引き寄せた。

(ち、ちかい……! でも、濡れちゃうし……)

アピス「そこに岩場があるから、雨宿りしよう」

胸の音が煩くて、頷くことができない。

雨宿りまでの道のりは、雲の上を歩いているような心地がした…-。

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