第5話 光を求めて

その日の夜…-。

(そろそろ眠ろうかな……)

ベッドに入り、眠りにつこうとした時……

○○「……?」

扉の外で物音が聞こえてきた。

(何だろう……?)

恐る恐るドアを開けてみると…-。

アルマリが窓の外をぼうっと眺めていた。

○○「アルマリ……?」

アルマリ「○○……!」

私に気づいたのアルマリの顔が突然に強張り、声も震え出す。

○○「……どうしたの?」

アルマリ「う、うん、ちょっと……」

アルマリはちらりと私を見ると、すぐに顔を逸らして、また夜空に目をやった。

(何か、話しかけないと……そうだ!)

○○「もうすぐ、式典だね」

アルマリ「う、うん……」

(宝石……綺麗な光だったな……)

アルマリの襟についた宝石を見つめ、あの光を思い出す。

アルマリ「……見たいの?」

○○「ううん、式典まで楽しみにしてる」

アルマリ「……見たいって顔してる」

(ばれてた……)

アルマリは私と目を合わさないまま、そっと襟元の宝石に手をかざした。

アルマリ「えっ……!」

何度も何度も宝石に手をかざす。

しかし……

(宝石が……光らない……?)

アルマリ「何で……」

アルマリは髪の毛をくしゃくしゃと掻きながら、狼狽している。

○○「アルマリ……?」

全身を震わせ始めたアルマリの肩に、そっと手を置いた。

○○「落ち着いて……アルマリ」

彼の手を握りしめ、顔を覗き込むと…-。

アルマリ「……!」

アルマリは、私からすぐに距離を取ろうとする。

(どうして……? 今まではあんなに近かったのに……)

アルマリ「なんで……僕……」

アルマリの声が、途切れ途切れになっていく。

アルマリ「僕はやっぱり……トルマリがいないと駄目なのかな……」

そう言うと、アルマリは走り去ってしまった。

○○「アルマリ……!」

息を切らして、アルマリが駆けてくる。

恐る恐るもう一度胸の宝石に手をかざしてみると……やがて淡い光を放ち始めた。

アルマリ「……どうして、○○の前ではできなかったんだ……?」

アルマリは、混乱する頭で必死にその理由を考え続けていた……

式典当日…-。

(あの日以来、アルマリとは話せていない……)

街の中央に設置された豪壮な台の上に、たくさんの宝石が集められた。

(あの宝石に、アルマリが光を灯すのかな……?)

(アルマリ、大丈夫かな……)

国王「これより、式典を執り行う」

国王様の威厳に溢れた挨拶が終わると、アルマリが宝石の方へと歩みを進めた。

(アルマリ……)

昨夜のアルマリの様子を思い出し、心配で仕方ないけれど、私は来賓席から見守ることしかできない。

(アルマリ、頑張って……!)

アルマリ「……」

心の声が伝わったのか、一瞬だけアルマリと目が合った。

アルマリ「……」

アルマリは、宝石の前で立ちすくんでいたが……

やがて、意を決したように宝石に手をかざした…-。

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